林修氏“子どもの字が汚い”と悩む母親に”というテレビ番組の記事を読んで Date: 2023-09-13 (Wed) 
 以下の記事を読みました。

  林修氏、“子どもの字が汚い”と悩む母親にド正論アドバイス
 「こういうこと言うとすごい批判くる」
  https://news.yahoo.co.jp/articles/392b3d26da6d2dd8a341b0671ef1814ca20067ce
  
  「林修氏が5日放送のフジテレビ系「ぽかぽか」(月〜金曜・午前11時50分)に
   出演し、子どもが字を丁寧に書かないという親の悩みに私見を語った。」

 この中で、さすがだなと思ったことは、次の2点です。

   頭の中で考えていることと手が追いつかないんで、どんどん字がぐちゃぐちゃに
   なってきて

ということ。頭に浮かぶことを急いで書くと、字がグチャグチャになる可能性がある。字がグチャグチャになってでも、書いて残したり、書くことで考えたいことがあって良いということ。一方で、

   小学校っていうことを考えると、1つのルールをきちんと守るってことを教えな
   きゃいけない時期なので、きちんとした姿勢で、落ち着いて書くっていう時間を
   ある程度取った方がいいかなと思います

としていること。この2点を意識して、場合によってはそのバランスを考えることが重要だと思います。

 少し残念なのは、評価軸の問題です。

   ・字がぐちゃぐちゃ
   ・字がきれい
   ・字がきれい汚い
   ・読めないような字
   ・字が読めりゃいいでしょ

という表現は出てきます。きれい・汚いという軸は、出てきやすいでしょう。また読める・読めないという表現もあります。しかし言語の機能として、「読みやすさ」「読みやすい」という程度を表す表現は用いられていません。その点が、残念です。

 私の書いたものでは、以下にそれらしきことを書いているように思いますが、これ、インターネット上からは読めないですね。読めるようにしたいと思います。もちろん、ご購入いただければ、うれしいですけど。

 書字動作における読みやすさの維持と冗長性の概念
 『文字文化と書写書道教育』2011年3月 萱原書房


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