■ 気持ちよく書ける:緩衝機能付き筆記具の論文掲載 | Date: 2022-02-09 (Wed) |
大変遅くなりましたが、2021年3月にでた『書写書道教育研究』35号に掲載された論文を、Webから見ていただけるようにしました。論文タイトルと、リンクは次の通りです。
書字学習初期における緩衝機能付き硬筆筆記具の効果
−点画の書き方・筆圧の改善と書字意識から−
http://www.shosha.kokugo.juen.ac.jp/oshiki/ronbun/2021_%E6%8A%BC%E6%9C%A8_%E6%9B%B8%E5%AD%97%E5%AD%A6%E7%BF%92%E5%88%9D%E6%9C%9F%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E7%B7%A9%E8%A1%9D%E6%A9%9F%E8%83%BD%E4%BB%98%E3%81%8D%E7%A1%AC%E7%AD%86%E7%AD%86%E8%A8%98%E5%85%B7%E3%81%AE%E5%8A%B9%E6%9E%9C.pdf#view=Fit
内容は、2019年に発表した緩衝機能付き筆記具を、小学生に使ってもらった結果を紹介したものです。具体的には、筆圧が強すぎる児童の筆圧を適正化(と考えられる筆圧に)する効果と、はね・払いが技術的に書けない児童がある程度書けるようになるという効果が見られています。持ち方の改善に役立てばと思っていますが、そこはまだ結果に結びついていません。
これまで、緩衝機能付きシャープペンシルを、研究として大学生と小学生に使ってもらうとともに、あくまで印象をうかがうために、一般の方にも試してもらってきました。
だいぶ前になりますが、字を書いていて手が痛くなるのを軽減するために、グリップを柔らかい素材としたものなど、いろいろな工夫がなされました。しかりグリップを柔らかくすると、しっかり字が書ける感じがしないという意見も聞かれました。ならば、柔らかくするのはグリップではなく、筆記具のさきであろうという発想から、緩衝機能付きシャープペンシルはスタートしています。
使ってみて、どうも書きにくいと感じる人は、おそらく筆圧が強すぎる傾向にある人、すなわちぜひ使ってみていただきたい人です。そのあたりがうまくいくと良いのかなと思っています。(まだ商品化はされていません、、いないと思います。)