文字を書くことの研究と方法論 Date: 2020-06-17 (Wed) 
 手書き文字や書字行為についての研究方法論は、多くありませんでした。1990年代の書字学研究会は、そこを何とかしたいと考えた先輩の先生方によるものです。
 新たな研究や研究方法を用いるためには、そのための研究デザインの検討に非常に多くの時間が必要となることがあります。1年くらいのこともあると思いますし、10年くらいかかることもあるかと思います。調査や実験をおこなって試してみることで、方法論が何とか改善することもあるかと思います。たとえば、文字におけるパラ言語的要素の研究も、最初の論文の半分くらいは、方法論的なものです。
 http://www.shosha.kokugo.juen.ac.jp/oshiki/ronbun/2010_tegaki-para-lang-kiso.pdf
 方法論はシンプルでも、何度も調査や実験を重ねないと見えてこない研究もあるかと思いますし、方法論の確立までが大変な研究もあるのではないかと思います。

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