毛筆の持ち方と硬筆の持ち方 Date: 2006-11-06 (Mon) 
 某所で、「毛筆の持ち方は、硬筆と違って、…………と持ちます。」という記述を見つけて、気になってしまいました。

 私は、硬毛関連学習の例を出すまでもなく、基本的には、硬筆も毛筆も同じ持ち方を基本とすべきではないかと思っています。もちろん、毛筆は軸が太いですし、重さも書き進める際の抵抗も異なります。ですから、単拘法と双拘法(いわゆる1本がけと2本がけ)など、異なる箇所はあって当然だと思います。

 しかし、筆記具上部の接触箇所などについては、同じで良いと考えています。いわゆる「正しい持ち方」(うちの研究室では「望ましい持ち方」)は、筆記具上部の接触箇所を人差し指の第2関節から第3関節の間とすることにより、筆記具の角度の調整が可能です。そのため、毛筆ではたて気味にし、硬筆では少し寝かせ気味にするとしても、同じ持ち方で調整できるからなのです。この調整できるという点が、硬筆筆記具でも角度調整が必要な場合の対応を可能にします。

 いかがでしょうか。

※小さい字・小さい動きの場合は、指先のコントロール、人差し指を中心とした動きによるコントロールで書字動作を実現しますが、もう少し大きな字になると手首まで使ったコントロールになる、そのことが単拘と双拘に関わっているように思います。

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