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「未来の書物のかたち」を読みつつ |
Date: 2026-02-18 (Wed) |
2024年12月発行の『學燈』を今頃読んでいて、やはり気になったのが、全卓樹という方の「未来の書物のかたち」という文章でした。著者は、理論物理学者で随筆家ということです。
ちょっとメモしておきたいと思ったところ。
おそらく現在のタブレット電子書籍は、遠くない未来に現れるはずの
全く違ったタイプの何かで置き換わるのではないか。
として、
その新型の電子書籍は、紙の書物の上位互換で、大きさも様々で柔らかく
折り曲げられ、パラパラとページを繰ることができ、任意の位置に
書き込みもできる、そのようなものとなるだろう。
とのこと。任意の位置に書き込みということについては、紙に書くと少なくとも痕跡が残るが、デジタルツールでPDFなどに書き込めば、元通りにできるという点で心配なく、気分の点で楽である。痕跡すら残らないともいえるか。
〜一見物理的に脆弱な紙の本は、実は意外と頑強で、ときおり数千年前の
パピルスが古代の遺跡から出土してその上の文字を辿れたりする。紙の書籍が
文明の断絶にも技術の喪失にも強いのは、そこに絵画的形態でアナログに
表現された文字が、人の目で直接認知できる形で表示され続けるためである。
そうなんですね。技術の喪失、技術の変化があっても、継続できるということはとても重要ですよね。手書きの方が思考にとって有効だといったことにより手書きを再評価する動きもあり、それはそれで良いことだと思いますが、そもそも手書きする行為を失いかねない方向性を持ってはいけないのだと思うのです。
人間の認知作用に関しては、ものから情報は生ずるが、情報からものは
生じない。
どういう文脈の表現か、ぜひこのエッセイをお読みいただきたく思います。
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