点画の終筆部の特徴とその意味についての授業において、導入のやり取りをしていた際に、ある学生から、
この学生が習ったという教科書を持ってきてもらいました。それが右の図です。クリックして、見てみてください。
この図は、その拡大です。小学校3年生の「書写」の教科書です。
さらにこちらは、その教科書に準拠した「学習帳」です。確かに、はねてある「木」という字に、マルがついています。
そうなのです。日常の書字活動においては、「木」という字の2画目をはねて良いことになっているのです。そして、そのことは小学校における書写の学習内容として、このようにおこなわれているのです。ちなみに、この学生は、小学校3年生の時に習ったそうです。現在は、5年生くらいで学習することが多くなっています。
この学生は、「よくおぼえていた」とほめてあげるべきだと思いました。また、指導した先生もしっかりやってくださっていたのでしょうね。
規則上はどうでしょうか? 昭和56年10月1日内閣告示の「常用漢字表」(付)字体について解説には、次のようにあります。
この中の「筆写の楷書では、いろいろな書き方があるもの」について、「常用漢字表」から末尾に引用しておきます。
では、最初から「どうかいても良い」と教えれば良いのでしょうか? 確かに、次のような質問を受けることが良くあります。