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好きな道

 私の好きな道、信越地方を中心に選んでみました。歩く道でなくて、車で走る道、いずれにしても即物的でごめんなさい。

[高速道編]  天気の良い、朝の中央自動車道、諏訪から大月あたりが良いです。原村から富士見を抜けるあたり、八ヶ岳を左手に眺めつつ、まるで雄大な牧場の中のような感覚、適度なカーブとアップダウンで駆け抜けていきます。天候にもよりますが、県境を越える頃から、かすみの向こうに、富士が顔をのぞかせます。一つカーブを過ぎるごとに、それらしく見えてきます。さらに甲府盆地を過ぎて、すっかり明るくなった頃に、勝沼のブドウ畑の丘陵を、軽くバンクした車窓から見る景色は、なかなかけっこうです。

[海沿い編]  北陸道を新潟県の西山インターでおり、国道三九二から四〇二とひなびた漁村を通過します。肩を寄せ合ったような家並みと、天候によって波をかぶりそうな海岸沿いの道は、なかなか情緒があると思います。魚のアメヨコは通過させていただき、越後七浦シーサイドラインで観光地ぽい景色をみて、新潟大学前を通過、坂口安吾の碑の前から、新潟の海を眺めましょう。良寛記念館からスタートして会津八一記念館で終点というあたりも、みそですね。

[山岳編]  神通川ぞいに神岡へ、ここで高山方面に向かわずに、上宝へと進みます。新穂高ロープウェイとの分かれ目あたりの露天風呂につかって、平湯へ。ただ峠越えしたければ安房峠ですが、ここは十月、初冠雪の時期の乗鞍スカイラインがいいでしょう。間違っても、夏や本格的なスキーシーズンなんかに行かないところがこだわりです。

[峠編]  その道を、野麦峠・境峠と越えれば、木曽に出ます。さらに権兵衛峠を越えると、そこは伊那谷。これだけ峠を越えると、もうしばらく峠はいいよ、という感じ。この道を、冬に人を背負って越えるなど、想像もつきません。間違ってもとばし屋さんの道ではありません。さて、向かいの山に進むと、山中の城下町、たかとお高遠です。その先は南アルプスで行き止まり。そこで、北に進路を変え、杖突街道を進むと眼下に盆地、その中央は千の鏡、諏訪湖が輝いています。向かいの山の中腹には島木赤彦の生家があるはずです。諏訪の北側は、蓼科など一流のリゾートですが、ここは、しぶめに国道二九九、麦草峠あたりを越えて佐久から小諸が宜しいかと思います。




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