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月とCD−ROM

 今回のテーマは「月」だそうだ。テーマを聞いてなにも思いつかないときは困ってしまって、とりあえず辞書などひいてみることとなる。ちなみに、国語辞典をひいてみよう。手元の三省堂現代国語辞典で「月*」という語句を探してみると、「がつ*」は【月】【月日】の二つ。「げつ*」は、【月下】から【月齢】まで二十七。「つき*」は【月明かり】から【月割り】まで二十一であった。中には、【月下氷人】など滅多にお目にかからない語句もあったが、おおよそ知っている語句ばかりで特におもしろくない。つぎに考えることとしては、「月*」でなく「*月」の語句を探してみることである。【有り明けの月】から【六月】まで八十五あった。私の知識不足かも知れないが、初めて聞く言葉もあった。たとえば、【豆名月】などご存じだろうか。「〈名〉[エダマメをそなえることから]陰暦の九月十三日の夜の月」(※三省堂現代国語辞典)だそうで、そのほかに【芋名月】【栗名月】などと言うのもあった。意味は当然推して知るべし! である。

 次は英和辞典をひいてみよう。「moon」つく語句をひくと、あれ!、「moon」「moonbeam」から「moonstruck]まで八つしかない。そう、「moon」と「month」をひかなくてはいけないのだと、自分の愚かさに気づく。和英辞典で「*月*」をひけば、「halfmoon」から「Phoebe」まで三十あった。ちなみに「Phoebe」は月の女神であり、女神関係の語句も多い。ただどうも英語圏における月のイメージはmoony〈形〉ぼんやりした; 夢見がちな.〈形〉気がふれた;ぼうっとした(※ニューセンチュリー英和・新クラウン和英辞典)など「気がふれる」関係も多く、良いイメージばかりではないようだ。

 さて故事ことわざ辞典などひくとネタはたくさん転がっているが、ここは私らしく『現代用語の基礎知識』(自由国民社)といきたい。月という語句がキーワードになっている項目を探すと、「ルナーA」など何だかわからないがおもしろそうな宇宙開発用語や天文宇宙用語がころがっている。また、若者風俗用語として「月光浴」などがのっている。(私も知らなかったことは棚に上げて)、金沢の若者の皆さんはごぞんじだろうか。答えは『現代用語の基礎知識』をどうぞ。

 ずいぶん時間をかけて調べたと思うでしょう? 実はCD−ROMを用い、ワープロ上から電子辞書をつかったのです。普通の辞書を使ったばあい「月*」を調べるのは簡単でも、「*月」だとか説明文中に「月」の出てくる項目を探すのは一苦労です。それが電子辞書だと、今回調べた時間は十分程度。非常に便利です。私は英語が苦手なので、英文を読むために先端装置のCD−ROMを買ったのですが、今のところ非常に役立ったと思えるのは今回の原稿ぐらいで、情けない限り。規定の原稿量になってしまったので、このくらいに。月とCD−ROM、ともにまるいということで・・・



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