■ 書写教育研究・書字に関する基礎研究の方法論の一助として | Date: 2023-05-30 (Tue) |
この3月に、日本教育大学協会全国書道教育部門の研究紀要 第28集に、以下の論考を掲載していただけました。
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書写の学習活動あるいは教員養成と書字に関する基礎研究
−点画の書き方から行書までの動作の学習を例として−
/日本教育大学協会全国書道教育部門 研究紀要 第28集(令和4年度)
pp.14-23, 2023.03
ある見方で、この論考の前半をみると、全国大学書写書道教育学会編『国語科書写の理論と実践』の総論が教員養成的な視点、あるいは教育実践に最低限必要な視点で書かれた書写教育の基礎論だとすると、上記の前半はそれを教育研究者的な視点でもう少し詳しく解説したものとして見てもらえるだろうと思う。
その意味で、上記の論考の前半は、これから書写教育研究もしくはその基礎論を研究しようと思う人に、確認しておいてもらいたい内容を私なりに書いたものとして理解していただきたく思う。
書写教育研究もしくはその基礎論についての、背景、簡単なリファレンス的なこと、そして目標論・方法論・内容論について述べている。
ポイントとしては、次の点になると考えている。
・書字行為の目的とそのためのバランス
・書字行為のコミュニケーションとしての理解
・書字行為の非コミュニケーションとしての理解
・国語科書写と芸術科書道の関係について、「テクスト+(広義の)パラ言語的要素」
の構造からの解釈
・基礎研究・学習内容論と、学習過程・学習方法との関わり
・パラ言語的要素における「その人らしさ」を消極的ではあっても残すということ
・学習内容における汎用性・難易度・合理性の考え方
・動作の視点の再認識
後半は、それらを具体的に示してみたものであるが、それだけでもないものとして執筆したつもりであるが、それは別途書かせていただきたい。