ブリッジ科目II (国語基礎研究1)
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この科目は、7名の教官が分担して授業をおこなっています。授業の全体像は、おおよそ以下の通りです。
大学における専門領域としての国語分野の個別領域をとりあげ,概説する。
国語学では,語彙の体系的な認識と類意表現にかかわる意味記述,語用論と文法論にわたる理論的な
背景と分析例,言語的メディアの諸問題,談話的コミュニケーションにおける仕組みの把握と問題提起
を行う。国文学では,古典の具体的な作品の表現と表現方法やそれぞれの論理,近代文学を理解するた
めの様々な方法を具体的な作品を通じて提示する。国語科教育では,国語教育史・外国での言語教育を
視野にいれながら,教材に応じた特徴的な指導法を歴史的な視野においてとりあげ,授業中の教師の判
断と子供の個性との関わを扱う。書写では,歴史的な視点と現代における書字行為の両面をとりあげ,
硬筆・毛筆を問わず文字を書くことの諸問題を考える。
書写の部分では、「ブリッジI 国語(書写を含む)」において主として、書写学習・教育のコアとなる部分について扱ったこと、この後の「書写書道1」「書写書道2」において扱いにくい領域について、取り上げています。主たる目的は、手で書くことの諸問題に触れつつ、書写の学習内容である「手で文字を書くこと」に興味を持ってもらうことにあります。
2002年度の授業におけるレポートの一部として、「手で文字を書くこと」に関して、興味を持った点・知りたいことを聞きました。その結果として、以下のことがあげられます。
<読みやすい字・美しい字・好印象を与える字>
- 好印象を持たれるにはどうしたらよいか?
- 美しい字にはどのような特徴があるのか
- 美しい字の観点を知りたい。
- 良い字・美しい字の基準は? ワープロのような字?
- どうしたら美しい字が書けるか?
<個人の字の形成に関するもの>
- くせはいつ頃の時期につくのか?
- 字形が決まるのはいつ頃か?
- 個々の字の形成過程について知りたい
- 親の字の影響は、どのくらいあるか?
<速く書くこと・行書>
- 速く書くためのポイントを知りたい
- つなげ字は、いつどうやって覚えるの?
- 急いで書いてもきれいな字にするためには?
<書式に関するもの>
- 原稿用紙と白紙などでうまさが違って見える人
- 縦書き・横書きと印象、読む人の意識
- 字を書く方向(車の字なども含め)
<個性について>
- きれいな字と自分の字とどっちが大事?
- 文系・理系・芸術系などで字が違うか?
<姿勢・持ち方などに関するもの>
<筆跡と性格の関係>
- 場面で字が異なることもあるが、そこから一つの性格が得られるのか?
- 強制的に字を変えたら、性格判断できるのか?
- 場面に応じた使い分け、字が変わると人が変わるか?
<指導・教育・学習について>
- 指導方法についてもっと知りたい
- 美しい字の観点と教育に取り入れる方法
<その他>
- 利き手について知りたい
- 外国人は日本の字にどのような印象をもっているか