※以下は、簡易的な授業概要であり、変更があり得ます。学内の人は、正式な電子シラバスにて確認して下さい。

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2002 授業概要  《書道概説-手書き文字の科学》

時間割  前期 火曜日 4限

テキスト なし

参考図書 大沢一爽編著『文字の科学』/法政大学出版局(\1600)・榊莫山『書の歴史』/
     創元社(\1800)・『Handwriting and Drawing Research』/IOS PRESS($48)
     海保博之他『漢字情報処理の心理学』/教育出版(2200)
     黒田正典『書の心理学』/誠信書房(\4500)
     「手書き文字の科学-なぜこんなふうに書くのだろう?-」

概 略 

 手で文字を書くという行為、手で書かれた文字を見る/読むという行為は、極めて日常的なものである。にも関わらず、手書き文字に関する研究というのは驚くほどに進んでいない。ただし、手書き文字に関する研究がおこなわれていないわけではない。東洋の伝統としての書道史や書論研究、西洋のGraphologyの流れを汲む筆跡学・筆跡心理学・筆跡鑑定、そして新しい分野としてのGraphonomics(情報処理・運動学等)などで、手書き文字と文字を書くという行為について研究がおこなわれている。残念ながら、これらを総合的に扱う教育機関は、私の知る限り国内にないといってよい。
 この授業では、手書き文字に興味を持ってもらうことを目的とする。概要としては、伝統的な西洋・東洋の研究と現代的な研究について概説し、本学での研究成果(といえるほどのものでもないが^^;;)について紹介する。

予  定
 授業の説明・手書き文字の研究分野
 字は人をあらわすか? (1) −Graphologyと筆跡心理学
            (2)          〃
 字を見れば、誰だかわかる? −筆跡鑑定と個人性
 漢字はどのように発達したの?(1)−書道史・書法史・文字の歴史
  (2)   〃
               (3) 東洋における文字と書の研究史
 筆記具と持ち方・姿勢の問題―なぜ正しい持ち方があるのか?―
 筆順と書字過程/運動に関する問題―筆順にはどういう意味がある?―
10  字形の問題1 :単体     ―口と日の閉じ方の違い?―
11  字形の問題2 :組合せ    ―ばらついて読みにくいのはなぜ?―
12  字形の問題3 :実態とその原因―なぜこんな字を書いているの?―
13  現代における手書き文字―ワープロの時代・速く書くと字が汚い!―
14 予備
15 (レポートもしくは、レポート形式のテストを予定)